2014年11月7日

First tiles

Day 8. First single tiles in blue.


2014年10月18日

UMPRUM/ AAAD 木版画ワークショップ  Day 5

プラハ国立応用美術アカデミー UMPRUM   木版画ワークショップ  Day 5




最終日です。

版画作品はひとりづつ
完成していますが
生徒たちがそれぞれの授業で
出入りしていきますので
まとまって作品を
並べる時間は、
できませんでした。

全作品の写真は
UMPRUMイラストレーション学科で
まとめて
送ってもらうことになりました。








色のつかいかたが
うまいな~と
感心していたら
ちゃんと勉強していました。












 黒を利かせて
画面を引き締めています。

グレーは2版ですが
重ねて色数を
増やしています。

この学科の生徒たちには
感心させられます。













あっけらかんとした
ユーモアのセンスも
いいですね。

ぼかしは
1度しかデモをしていませんが
すぐに習得しました。










ヤン先生は自分の本を
何冊も出していて
製本の仕事はデザインも
作画もすべて
自分でやっています。

シナベニアは使いやすいのでしょう。
制作のペースは
ものすごく速いです。

これは2作目。





上の作品の3版目。 
 ユーライ先生、
ミハエラ先生の版。
 「マイはこび」作りが
人気です。


「はこび」とは竹皮の
残りを巻いてつくる
竹の筆のようなものです。

これで絵の具を
皿から版へ運ぶのに
つかうので
この名前があります。



この講座では
伝統的な方法をできるだけ
取り入れるように、また説明できるよう
心がけました。

     


バレンの当て皮づくりも
薄美濃紙やあまった和紙を
重ねて貼って作ってみました。

竹紐の芯はさすがにできなかったのですが
木綿紐で巻いた芯を
作り、竹皮で巻きました。

版下紙の使い方、また構造などは
大学では習わなかった内容でしたが
本を参考にしたり
助言を仰ぐなどして
はじめて使ってみました。



現代では主流である外見当と
内見当の違いも生徒たちの
スケッチの大きさから選べるようにしました。
うまく分かれてくれたので
逆に助かりました。

木曜日の講座のあとに、スホメル博士所有の広重、胡蝶楼国貞、英泉、芳年などを生徒たちと共に見せていただきました。実際に制作してみると、より本物のすばらしさが理解できたと思います。


優秀な生徒さんたちに助けられまた、UMPRUMデザイン学部イラストレーション学科のユーライ、ミハエラ、ヤン先生をはじめいろいろな先生方に助けていただき、無事ワークショップを終えることができました。この場を借りて深くお礼申し上げます。またプロジェクトを企画してくれた副学長のフィリップ・スホメル博士にもお礼申し上げます。
とてもたのしい1週間でした。


次回は10月20日(月)オロモウツ国立パラツキー大学でのアーティスト・トークをお知らせする予定です。













2014年10月17日

UMPRUM/ AAAD 木版画ワークショップ Day 4

プラハ国立応用美術アカデミー UMPRUM   木版画ワークショップ  Day 4






「日本の木版画の歴史」について講義を行いました。
10:00~約2時間。
焦点は木版の成り立ちについて時間を割きました。

木版は紙に刷られた歴史よりも布に刷られていた
(染色の蝋纈版として)時期が長く
中国の遺物からスタートしました。

テキストは後日まとめてPdfで公開します。

























木版画授業はそろそろ仕事が減ってきましたので
学校内の見学に連れて行ってもらいました。

まずは地下の石版画工房です。
産地ということもあり、石しかありません。

研磨石が流しに整然と並んでいます。




シルク工房です。
かなりおおきな枠が使えます。

窓の外に見えるのは
ドボルザークホール。

西の窓からはプラハ城が見えます。















 圧巻の活版工房です。

この規模で見たのは初めてでした。














アルビオンプレス。
ハンドルを手前に引くと
平らな鉄板が
下方へ降り
ベッド上の組み文字に
圧が加わり
刷ることができます。

スレード時代に
木版凹版をこれで刷っていました。

別に鷲などの装飾が
施されたものを
コロンビアンプレスといいます。


 ポリマー樹脂で
作った版を見せて
くれました。

ほかにもレーザーで
製版した木版などもあり
現代の技術を
うまく利用しています。
20世紀の遺産。
















残っていてほしかったものが
ここには
残っていました。














ほぼ全員、3版まで刷りました。
もう明日は最終日です。

雨が降り続き
木版画には
ちょうどいい1週間でした。



4日目の夜には
早々に打ち上げパーティーを
開いていただきました。





2014年10月16日

UMPRUM/ AAAD 木版画ワークショップ Day 3

プラハ国立応用美術アカデミー UMPRUM   木版画ワークショップ  Day 3


3版目の刷りに入っています。

写真は講師のミハーロヴァさん(左)














最後に黒を入れる予定。
ここまででも十分な気がします。
























こちらは試刷り紙ですが、4版まで刷りました。
下は彫り進んでいる生徒たちの版です。













 工房内はだんだん熱気を帯びてきました。
 
 みなさん、のみこみがはやいです。
 ずっと熱心に制作しています。











すこし時間ができてきましたので
製本工房を見学してきました。

写真は20世紀初期、ドイツ・ライプツィヒ製の
裁断機(ギロチン)と
製本プレスです。


















 交換留学生らの授業が
行われていました。

紙の方向など基本について
説明中。













 飾り文字の棚。

手作り本の好きな人には
垂涎のコレクションでしょう。

上から3段目、右に
時代背景をうかがわせる
飾り文字があります。














UMPRUMは1885年創立。
130年近い歴史の片隅にチェコ人の手作り技術の高さが伺えます。














さまざまな紙がそろっています。






4日目は「日本版画の歴史」についてF・スホメル博士、講師白須で午前10時より開催。

作品は午後から夕にかけて
続々と刷り上っていく勢いです。















2014年10月15日

UMPRUM/AAAD 木版画ワークショップ Day 2

プラハ国立応用美術アカデミー UMPRUM   木版画ワークショップ  Day 2





2日目です。
思った以上に早く、刷りに入っています。

1枚の版に赤・黒と塗り分けて刷っていた生徒がいました。
意図は分かりましたが、刷りに無理があるようです。












2版にしたいのですが、文字の外枠に動きがあります。

トレーシングペーパーでの転写ではせっかくの勢いがそがれてしまいそうです。

そこで版下紙を使うことにしました。

もう一枚の板にあらかじめ、のりを塗り、単色で刷った主版をすばやく貼り込みます。

版下紙は2枚の層になっています。
うらから厚紙だけをていねいにはがすと
薄紙が無事、きれいにのこりました。





この女性はにわとりを
緑色で刷っています。
きのうは2版目まで刷りました。

3版目が楽しみです。 















版画工房のユーライ先生。

UMPRUMでは活版印刷と
組み合わせたデザイン工房としての
趣が残っています。


陰のある人物像が東欧らしいです。
















はこびを作っています。

木槌の音が
構内に大音響です。




















森を描いて、彫っています。
同様の版を重ねて
奥行きを出そうとしています。
















朝早くから来て
最後まで残っています。

楽園なのでしょう。

私も学生時代を
思い出します。 












がんばりたいですが
そろそろ帰ります。




















 学校の階段を下りながら、
つくづくうらやましい・・・

でもへとへとになって帰る身には
これもうつろな
光景になるかも。
















                                                               外はすでに夕方。 



モルダウ(ヴルタヴァ)河とカレル橋。

学校帰りのいい風景です。



明日はほぼ全員、刷りに入ります。